陶器と洋食器の重さ

重さ

食器は和食器と洋食器に分けられます。見た目のデザインももちろん和風と洋風で異なるのですが、この2つには実はそれ以外にも違いがあります。最も分かりやすいのは、重さです。洋食器のほうが重く、和食器のほうが軽いのです。

これは食事の文化が関係しています。私たち日本人は、食事の際に食器を手に持って食べる文化があります。お茶碗にせよ味噌汁椀にせよ、手に持って食べるのがマナーとされていて、これらをお膳に置いたまま食べるのは犬食いと言って避けるべきマナーとされています。ちなみにこれはアジア圏の文化というわけでもなく、世界の中でも日本特有のようです。これに対して西洋では食器を手に持って食べる文化はありません。むしろ手に食器を持つことがマナー違反になります。

これが重さにも直接反映されており、手に持ちやすいように和食器は軽く、洋食器はそれに比べて重くなっているのです。

これは材質の違いによります。和食器は基本的には陶器ですが、洋食器は磁器なのです。両方とも焼き物という点では同じですが、素材が異なります。陶器は粘土を焼いたものですが、磁器は粘土も使いますが、石を細かく砕いたものもそこに混ぜています。両者の密度の差により、陶器のほうが重く、磁器のほうが軽くなるのです。